■ はじめに
年齢47歳、身長約172cm、体重90kgちょい、最近腹が出てローアングルのときに息がつまるようになった親父カメラマンであります。
取材はおもに田舎全般、農家全般、野外での人物取材が中心です。
野外で動き回るときに実用的なカメラバッグを物色してこのHPにたどり着いた人は、「お外」での撮影をする人だろうということで、私の経験が役に立つのではなかろうかと思う。
ということで、ドイツ取材のときに仕事抜きで大いにお世話になった松本さんへのささやかなお礼として、newswearの使用記を作ることにしました。
はっきりいいますと、この商品を売っている松本さんはいつもnewswearを身につけていますが、失礼ながら小柄でいらっしゃるので、えーと、似合いませんm(__)m
newswearはどちらかというとがっちりした体型、大柄な体型のほうが様になるようです。
なお、私は不肖宮嶋さんのHPからnewswearのページにたどり着きました。宮嶋さんが使っているということは、宮嶋さんほど激しい取材をすることは今後ないと思われますので、完璧であると確信したわけです。
■ newswearの最大問題
今回のドイツ取材は動き回ることが予想され、そうすると、キャスター付き旅行かばんでは不自由であろうということでリュックにした。
お考えいただきたいのだが、あなたは45リットル30kgのリュックを背負って、15kg近くなるカメラバッグを肩にかけて、よその国をうろつきたいだろうか?
若い時分には、そういうことをしても平気であった。
助手に荷物を持たせるカメラマンを見るたびに、「偉そうに!」と思ったものだ。
しかし、まことに哀しいことに気力体力精神力は年とともに衰えるのであります。助手が欲しくなったわけです。
どうせ機内に持ち込むのであれば、トランスポートのためだけにカメラバッグを持って行くのはばかばかしいと思った。
年々、機内持ち込み荷物が厳しくなっており、でかいリュックを背負って、確実に防弾チョッキにしか見えないベストを身に付け、しかもまともにドイツ語はおろか英語もあやふやな「不良外人(私のこと)」は警戒されやしないかと、おおいに不安であった。
国内取材のときでも、田舎のばあちゃんを取材する時になど、見慣れてもらうまでは大いに警戒される容姿ではある。
が、結論として、成田の出国審査もフランクフルトの入国審査も、全く問題なくあっけなく通過。
なんか一言くらい言って欲しいなと思ったほどである。※昨年ロシアのサハリンに取材で行った時は、「カメラベストを外せ」と言われてエックス線を通された。
唯一、ヒースロー空港での乗り継ぎの際に入国管理のでっかい姉ちゃんにじろっと睨まれたくらいである。
「Open this vest?」
と聞いたら、「NO」と冷たいお返事であった。
つまり、全く問題はなかったということだ。心配して損をした。
ただし、連日いいお天気だったので、腹にたくさん汗をかいた。気軽に洗濯できそうなのだが、まだそれは試していない。よって、私のnewswearはかなり臭い。
こんなに入らないと思ったら、見事に入るのだ。
これ以外にケーブルやCFも入る。
■ どのくらい入るのか
一番でかい悪天候用デジタルカメラチェストベストには一体どのくらいの機材が入るのだろうか。HPには一応の目安が書かれているけれど、実際にどのくらい入るのか。
多くのカメラマンは自分の目で見たこと以外信じないという人生を歩む人が多い。知り合いのカメラマンや、友だちのカメラマンや先輩にはそういう人が実に多い。
もっとも、スタジオマンとか、品のいい撮影をする人のことはわからないけど。そういう人は別にカメラを担いでその辺を走り回ることはないので、newswearは必要ないと思う。
そこで、上の写真を見ていただきたい。
D2X ボディ1、VR70-200f2.8、12-22f4、28-70f2.8、105f2.8、SB-800、エプソンのストレージ、予備バッテ リー。これ全部入るのである。楽に入る。もちろん機材は他に、D2X1台と21mmがあるけれど、そこまでは入らない。しかし普通移動中に何があるかわか らないとの貧乏根性丸出しカメラマンとしては、首から提げているので、問題はないのだ。
これ以外に、パスポート、帰りのチケット、日程表、携帯電話、携帯灰皿、財布も収容できるわけだ。
はっきり言う。人生が変わるほどたくさん入る。
弟子(女性)も、一度私のnewswearを身につけたら病み付きとなり、自分用に購入したほどだ。
■ 使い勝手
さて、収納力は抜群で、10kg弱の機材を上半身全体で平均に支えるので重さも苦にならない。
撮影時どうかというと、これはもう完璧である。
ベルクロがかなりがっちりくっついてるので、走っても機材がこぼれ落ちることはない。ベリベリっときわめてでっかい音がするので、人前で開けるのはちょっと恥ずかしいが、それはすぐ慣れる。
盗難防止にも極めて有効である。
胸の位置で、レンズ交換ができるし、交換したレンズも速やかに放り込めるわけで、これは極めて快調な撮影ができるわけである。
ロケの時には極めて有利だといえる。
70-200f2.8がすっぽり入るのがえらい。
ただ、できればもう少し深く作っていただけると、VR70-200f2.8がフードをつけたまますっぽり入れることができるのでもっとえらい。
しかしまあ、多少レンズの尻が飛び出そうとも、ベルクロが長めになってるので、実用上問題は少ない。格好悪いだけである。
野外での取材は、頻繁にレンズ交換を行う。特に70-200をつけっぱなしにすることはほぼ無いので、必要な時にすぐぱっと取り出せるのがありがたい。
あるいは、105macroなど、ほとんど使わないけれども、必要な時は必要だ(当たり前のことを書くなと言われるかもしれないけれど、カメラマンであれば深くうなづいてるはず)。
ほとんど使わないレンズは横倒しにしておくと、そこにもう1本レンズとか、ストレージとかストロボが入れられるというのもなかなかよろしい。
■ newswearを使っての結論
どなたかも書いておられたが、オフィシャルの取材の時にはちょっときつい。きついけれど、みんなでやると怖くない。
つまり、誰かが始めるとみんな始めると思う。
結婚式場、学校行事のカメラマンにもこれは許されればぴったりだろうと思う。
私自身は、ほとんど外の取材なので、newswearを常用している。
ただし、もったいないけれども、改造して使っている。一番でっかいヤツ悪天候型を購入したので、防水の「袋」が機材の出し入れのときものすごくジャマにな る。2回ほど我慢して使ったのだけれど、あんまり手間隙がかかって頭にきて、その場でハサミでちょん切ってしまった。
つまり、それほどしっかり作られているので、かなりの土砂降りとか吹雪でもしっかりガードすること受け合いである。
まあ、よく考えてみると、土砂降りや吹雪の時は撮影に出ないで、ホテルで転がったり、カフェできれいなお姉さんを眺めたりしているわけで。
newswearを身につけて外に出るのは最初はちょっと気合が必要かもしれない。
しかし、他人というのはこっちが考えるほどこちらを見ていないものだ。ただし、身内はそばにくるなという顔をする。
わたくし、冨田きよむは自信を持ってnewswearをお勧めする。これなしではいられない体、体質に変ることを確約できます。
冨田きよむ